LPガスってどのようなエネルギー?
LPガスとは、Liquefied Petroleum Gas(=液化石油ガス)の略称です。ブタンやプロパンなどを主成分としている液化された液化石油ガスで、安全のために特殊な臭いをつけてあります。一方、都市ガスはメタンなどを主成分とする天然ガスで、パイプラインのように配管を張り巡らせて供給されます。LPガスはボンベ・バルクを使用してご家庭に届けられ、発熱量が大きく、操作も簡単な使いやすいエネルギーです。
LPガスと都市ガスの供給方法の違い
LPガス
ボンベの形で出荷され、消費する場所に設置します。パイプラインは不要です。
都市ガス
ガスの供給設備から家庭やビルといった消費する場所までに地中に設置したパイプラインを通ります。
LPガスの3つのメリット
1. 熱効率がよく高火力で本格的なお料理も手早く
LPガスは、都市ガスの標準熱量に対して倍以上のカロリーをもっています。つまり、同じガス量を消費しても発生する熱量はLPガスの方が高く、早く効率的に調理できます。また、火力が強いから食材の本来の味を引き出すことができるため、本格的なお料理で食卓をより楽しく演出することができます。
2. 便利で、供給場所を選ばない災害に強いエネルギー
LPガスはパイプラインを必要としないため供給場所を選びません。しかも、全国すべて同じ規格で作られていますのでLPガス対応の器具であればすぐに使えます。2007年7月16日に起きた「新潟県中越沖地震」を覚えていますか?当時、都市ガスは天災や事故により導管の一部が破壊され供給エリア一体で使用が不可能になったのに対し、安全で持ち運びが便利なプロパンガスが大活躍。供給場所を選ばないLPガスの緊急対応エネルギーとしての実力が実証されました。
3. きめ細かいサポートでLPガスは安全・安心
LPガスは設置したらお客様にまかせるのではなく、安全対策も万全。スタッフの入念な点検作業・対策はもちろん、安全器具の性能向上やマイコンメーターの普及、導管の腐食、損傷防止を徹底して行っています。その結果、年々事故発生率が少なくなり、LPガスの事故件数は都市ガスを下回るようになりました。また、災害発生時の復旧対応が早いことから、最近ではLPガスの設備を導入する公共施設も増えています。
地球環境問題に貢献しているクリーンなLPガス
自動車を走らせるガソリンに代表される化石エネルギーによる環境汚染は、その発生源である国や地域の環境問題にとどまらず、地球環境全体に影響を及ぼすことはみなさんもご存じでしょう。
LPガスは、地球環境問題を早期に解決・緩和できると期待されているエネルギーであり、日本に暮らす人々の最も身近なエネルギーです。
地球環境をとりまく悪影響
- 二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスによる地球温暖化
- フロンガス等に起因するオゾン層破壊に伴う紫外線増加による皮膚癌の誘発等
- 煤煙などの浮遊性粒子状物質(SPM:Suspended Particle Matter)等による呼吸器系の疾病
- 亜硫酸ガス(SO2)等が作る酸性雨による森林の破壊や湖水内動植物の死滅
- 窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)を起因とする光化学スモッグ(オゾン・過酸化物質)による目や喉等への痛み
地球環境を守るLPガスの特性
- 燃焼による排ガス中のCO2量は、石油や石炭に比べて非常に少ない
- LPガスには硫黄分の含有量がほとんどなく、窒素も含まれていない
- ススや灰分を出さない
- オゾン層破壊の心配がない
- 小さな容器で大きなエネルギーを運べる
地球環境問題は、世界全体で早急に解決しなければならない課題として、多くの国々やさまざまな業界で取り組みが始まっています。二酸化炭素の削減やエネルギーに含まれる有害物の除去・改質及び回収、並びに省エネを行うことなどの対策とともに、利用に応じてエネルギーを選択することも重要な地球環境貢献でもあるのです。